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椎間板ヘルニア

 名古屋市北区の骨盤調整・整体院 ふるさわ指圧治療院です。

 画像検査でヘルニアが確認されて手術をしたものの、症状が改善しないケースが多く発生しています。そのようなケースでは、画像に映らない他の部分に原因が隠れているのです。隠れた原因は一体何なのか?それでは、椎間板ヘルニアの特徴や痛みの原因、治療方針などについて解説していきたいと思います。

目次

椎間板ヘルニアの特徴

椎間板とは?

椎間板ヘルニアによる神経圧迫

 椎間板とは、背骨と背骨の間(椎体間)に挟まれたクッションの役割をするものであり、中心部分に水分が豊富な髄核があり、周りを線維輪が囲んでいます。椎間板は20代から変性が始まり、保水性のあるプロテオグリカンが減少して髄核の水分量が減少したり、潰れて薄くなったり、線維輪の弾力性が低下して亀裂が入りやすくなってしまいます。

 椎間板内部には血管がありません。血液が流れていないということは、他の組織と比較して老化の進行が速く、椎間板は損傷しても修復されにくいことを意味しています。椎間板への栄養供給は周辺の毛細血管から行われますので、血流が悪ければ椎間板に栄養が行き届かなくなってしまいます。

椎間板ヘルニアとは?

 椎間板ヘルニアとは、線維輪に亀裂が入り、髄核というゼリー状の組織が線維輪を後方に押して膨隆させたり、線維輪を突き破って馬尾神経や神経根を圧迫して痛みやしびれを感じる疾患です。馬尾神経とは脊髄の終わり部分(腰椎1~2番の高さ)から延びている神経線維の束で、馬の尻尾に似ていることから名付けられました。神経根は、その馬尾神経から左右に分岐する部分を指します。 

 椎間板ヘルニアがある人の中でも、痛みが現れる人はごく一部です。また症状の出方は脊柱管のスペースによっても変わります。脊柱管のスペースに余裕がある場合は、ヘルニアが神経に向かっていったとしてもスルリとよけてくれますが、脊柱管狭窄症を併発して脊柱管のスペースが窮屈になっている場合は、ヘルニアをよけきれず神経が圧迫されてしまいます。 

  • 年齢層としては、比較的若い世代(20~40歳代)に好発します。
  • 性別としては、男性に多いです。
  • 発症部位としては、L4-5とL5-S椎間板に好発し、比較的下部腰椎に起こりやすいです。
  • 発生頻度としては神経根障害が多く、馬尾障害は少ないです。
  • 多くのケースでは保存療法で改善すると言われています。

椎間板ヘルニアの原因

 椎間板ヘルニアは、スポーツや肉体労働、重い物の持ち上げなどによる力学的負荷が原因となり、急性的に発症します。また椎間板ヘルニアになりやすい人の特徴として、喫煙との関係があると言われています。喫煙によって椎間板の質が劣化し、損傷しやすい状態を生み出しています。

椎間板ヘルニアの主な症状

 主な症状は、腰痛に始まり臀部や下肢の放散痛(坐骨神経痛)、感覚障害、脱力があります。椎間板ヘルニア=腰痛というふうに思われがちですが、腰痛よりも下肢の症状の方が強く現れます。坐骨神経は脛骨神経と総腓骨神経が束となった神経であり、腰椎と仙骨(L4~S3)から出て、臀部から太もも裏を走行します。膝上で分かれ、下腿の表裏を走行します。

坐骨神経

 馬尾神経を圧迫すると、さらに尿漏れ、頻尿、勃起障害、会陰部の異常感覚(脱力感、しびれ、灼熱感、ほてり)などの症状が出ます。前屈動作で悪化し、前屈の可動域が狭くなります。運動すると悪化し、安静にすると軽快しますが、安静時にも痛むことがあります。立っているときより座っているときの方が痛みが出やすい傾向があり、長時間じっと座っていることが困難になります。 

症状が進行し、馬尾神経の圧迫が強くなって、尿の出が悪くなったり、下肢に麻痺症状が現れた場合は緊急を要しますので、外科手術を検討しなけれなりません。

髄核脱出パターン

椎間板ヘルニア 髄核脱出パターン
  1. 髄核膨隆:繊維輪の断裂なし。
  2. 髄核突出:繊維輪が部分断裂する。
  3. 髄核脱出(後縦靭帯下まで):繊維輪が完全断裂し外に飛び出す。
  4. 髄核脱出(後縦靭帯突破):繊維輪が完全断裂し後縦靭帯も突破し、馬尾神経に直接触れる。

 髄核が後縦靭帯を突き破っている場合、マクロファージが異物と判断して食べてくれるため、約6ヶ月で自然退縮すると言われています。

マクロファージ
マクロファージとは?

 マクロファージとは白血球の一種であり、細菌や腫瘍細胞、異物などを貪食する役割があり、体内のお掃除をしてくれています。人間が生まれながらに持っている自然免疫のひとつとして機能し、非自己(自分のものではない)と認識した物に対して、無差別に攻撃します。

 一般的に髄核が後縦靭帯を突き破らない膨隆型の場合は、突き破っている場合と比較して退縮が遅く、症状が長期化する傾向があると言われていますが、②髄核突出ぐらいまでは、椎間板ヘルニア由来の痛みよりも、仙腸関節由来の痛みの可能性の方が高いと考えます。

椎間板ヘルニアの痛みの原因と治療方針

 椎間板ヘルニアの疑いがある場合でも、痛みの真の原因は他にある可能性があります。下記の3つのケースに分類しましたので、各ケースにおける原因と治療方針についてご説明いたします。

  1. 仙腸関節由来の痛みのケース
  2. 椎間板ヘルニア由来の痛みのケース
  3. 仙腸関節および椎間板ヘルニア由来の痛みの混在ケース
椎間板ヘルニアの疑いがある時の真の痛みの原因

仙腸関節由来の痛みのケース

 このケースでは、画像上で椎間板ヘルニアが確認できるものの、それ自体が痛みの直接原因となっておらず、痛みの真の原因は仙腸関節のズレにあります。一見神経を圧迫しているように見えますが、実際は神経が椎間板ヘルニアをかわして圧迫を逃れています。画像上で椎間板ヘルニアが確認されると、痛みとの因果関係があると思いがちですが、眼に見える部分だけが原因とは限らないのです。

 仙腸関節が炎症を起こすと、腰痛をはじめ臀部や脚、鼡径部などに激しい痛みが出ますが、これを椎間板ヘルニアによる痛みであると間違えてしまうことがあります。このケースでは仙腸関節由来の痛みが出ているため、たとえ椎間板ヘルニアの除去手術をしたとしても症状は改善されません。せっかく手術までしたのに症状が全く改善されず、それが真の原因ではなかったと知った時のショックは計り知れません。従いまして、初めから手術を選択するというのはリスクがとても大きいのです。このケースの治療方針としては、主に骨盤調整により仙腸関節のズレを整えていきます。仙腸関節由来の痛みならば、保存療法のみで改善します。

椎間板ヘルニア由来の痛みのケース

 このケースでは、椎間板ヘルニアが実際に神経を圧迫しており、それが直接原因となって症状が出ています。治療方針としては、A保存療法のみ、 もしくは、B保存療法+手術のどちらかが考えられます。

A. 保存療法のみ

 ヘルニアが後縦靭帯を突き破っている場合、徐々にマクロファージが異物と認識して食べてくれますので、自然退縮すると言われています。自然退縮にはある程度の時間がかかるため、中期的なスパンで取り組む必要がありますが、骨盤調整等により患部周辺の筋肉や靭帯、関節の緊張を和らげて、ヘルニアの自然退縮を促し、症状の回復を目指します。

B. 保存療法+手術

 上記Aの保存療法を十分試みたものの、数ヶ月経ってもヘルニアの自然退縮に進展が見られず、症状の改善が芳しくない場合は手術を検討します。また麻痺症状や排尿障害が現れたら、手術によってすみやかにヘルニアを除去するのが望ましいです。

仙腸関節および椎間板ヘルニア由来の痛みの混在ケース

 このケースでは、仙腸関節のズレによる痛みと、椎間板ヘルニアが神経を圧迫したことによる痛みの両方が混在しているため、両方の原因を潰さないと完全に解決出来ません。椎間板ヘルニアに至るほどに体に負担がかかったわけですから、仙腸関節の方にも異常が起きている可能性は高いのです。

 このケースにおいて最初に椎間板ヘルニアの除去手術をした場合は、ある程度の症状改善があったとしても完全には取り切れず、痛みが残ってしまいスッキリしません。これは手術でヘルニアを取り除いた分の痛みは取れたものの、仙腸関節由来の痛みの方がまだ残されているためです。

 治療の順番としては、まず第一に保存療法を選択するべきです。保存療法だけで改善出来るなら、それに越したことはありません。治療方針としては、A保存療法のみ、もしくは、B保存療法+手術 のどちらかが考えられます。

A. 保存療法のみ

 骨盤調整によって仙腸関節のズレを整え、まずは仙腸関節由来の痛みの除去を目指します。

 仙腸関節由来の原因を排除してもなお痛みが残っている場合は、それは椎間板ヘルニア由来の症状と考えられます。ここから先の治療にはある程度の期間がかかってしまいますが、骨盤調整等の保存療法によって患部周辺の筋肉や靭帯、関節の緊張を和らげ、ヘルニアの自然退縮を促し、症状の回復を目指します。

B. 保存療法+手術

 上記Aの保存療法によって仙腸関節由来の痛みは取れたものの、数ヶ月経っても画像上ヘルニアの自然退縮に進展が見られず、椎間板ヘルニア由来の症状改善が芳しくない場合は手術を検討します。また麻痺症状や排尿障害が現れたら、手術によってすみやかにヘルニアを除去するのが望ましいです。

椎間板ヘルニアのテスト(SLRテスト)

SLRテスト

 ご自宅で出来る椎間板ヘルニアのテスト(SLRテスト)をご紹介いたします。

  1. 仰向けに寝た状態で、片足を伸ばしたままゆっくりと上げます。
  2. 床と脚の角度が70度以下の範囲で脚の裏に痛みを感じたら陽性となり、下部腰椎の椎間板ヘルニアの疑いがあります。
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